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『素感』とは思考の根元


■ はじめに

 今年は、我社にとって創立50周年の年にあたる。大きな節目を無事に迎えることが出来ることを本当に感謝すると同時に、これから先の50年がどのようなものかと夢が広がる。この『節目』にあたり、私は、会社と自分自身の新たな行動規範となる言葉を探した。しかし、なかなか自分の思う言葉に巡り会うことが出来ない。

■ 新しい言葉の開発

 私の持論は、世界にないもの、歴史的に存在しなかったもので、今の世に必要かつ自分に出来るものは造る、ということである。また表現を変えれば、世界で最初のものだけ造るということである。当然、使用する言葉でも、自分の感性にフィットしないときには、造らなければならない。

■ 五感

 人間の活動を色々分析をしてみると次のことがわかる。人間のもの造りは、視覚聴覚味覚触覚嗅覚の五感を駆使して行われている。出来上がったものの評価はまた五感によって行われている。また精神的な活動も五感を通じて入出力がなされ、結果として喜怒哀楽等々として表現されている。

■ 『思考』『感性』の要素分解

 ところで、現代社会のように複雑になり、なおかつマンネリ化してくると、在来の言葉や五感だけでは人間の活動を簡単には表現出来なくなってきている。これには、多少の異論もあろうかと思われるが、少なくとも私にはそう思える。そこで、人間の『思考』『感性』等の要素に着目しその要素を細かく分解する必要が生じてきた。

■ 『素感』

 『思考』『感性』等を成立させている要素を分解してそれ以上分解できないものを私は『素感』と呼ぶことにした。紙面の都合で適切な説明がなかなか難しいが、一つの分かりやすい表現を試みておく。
 『素感』とは脳の中に先天的あるいは後天的に形成された1つの論理ユニットである。
 従って、この『素感』を出来るだけ多く持った方が、新しいもの造りや、我が社が提案する『遊と理』の実現には有利である。

■ おわりに

 古来より人間として『考える』ことの重要さが伝えられている。よく使うこの『考える』と言う言葉と今回提唱した『素感』との間の関連を様々な角度から探り、新たな発見をした。
 『素感』を色々取っ替え引っ替えして物事にあたること。すなわち、『かん』を『かえる』ことが『かんかえる』=『考える』と言うことに他ならないという新発見である。
 『素感』を意識した思考活動の実践こそが新しいもの造りへの道と確信している。


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