■錦帯橋と東京スカイツリー
(毎日新聞2012年4月22日挿絵より)
岩国市名誉市民であられる彫刻家の澄川喜一先生は、
このたび東京スカイツリーのデザイン監修をされました。
錦帯橋の美しさは
そのアーチ形状(カテナリー)にあります。
アーチは古来『そり』とも表現してきました。
澄川先生は
錦帯橋の『そり』や日本の伝統建築に見られる『むくり』を取入れ
今日まで様々な作品を作られたそうです。
錦帯橋は先生の創作の原点なのです。
そして、東京スカイツリーにも、
『そり』『むくり』の発想がベースにあるとおっしゃっています。
ところで、その東京スカイツリー、
見る角度によっては傾いて見えます。
一方、錦帯橋の『そり』も見る角度で
ゆるくもきつくも見えます。
先生のおっしゃられる
『きれいなだけではだめ、不思議さがなければ
人をひきつけることはできない』
ということも合わせて、
錦帯橋と東京スカイツリーには
深い造形的ご縁を感じます。