(11)【公開番号】特開平11−319133 
      (43)【公開日】平成11年(1999)11月24日 
      (54)【発明の名称】防火シャッタ−における安全構造 
      (51)【国際特許分類第6版】 
      A62C 2/06 502 E06B 9/02 9/17 
      【FI】A62C 2/06 502 E06B 9/02 K 9/17 A E 
      【請求項の数】1 
       
      (21)【出願番号】特願平10−146517 
      (22)【出願日】平成10年(1998)5月11日 
      (71)【出願人】 
      【識別番号】591222407 
      【氏名又は名称】株式会社松屋総合研究所 
      【住所又は居所】山口県岩国市室の木町1丁目7番45号 
      (72)【発明者】 
      【氏名】松塚 展門 
      【住所又は居所】山口県岩国市室の木町一丁目7番45号 
      株式会社松屋総合研究所内 
      (74)【代理人】 
      【弁理士】 
      【氏名又は名称】三原 靖雄
       
      (57)【要約】 
      【課題】 
      緊急時〔火災発生時〕はもちろん、また、誤動作によって、防火シャッターが降下した際に、該防火シャッター端部と閉塞端部との間に隙間を保持するようストッパー手段を設けて、安全性を確保するとともに、この隙間部分には、火災時には防火手段を施しておくものである。 
      【解決手段】 
      緊急時に、温度・煙等を感知して閉塞する防火シャッター1であって、降下・閉塞する閉塞端部Xより、一定の隙間を保持するため、防火シャッターの降下を中途で停止させるストッパー手段2を設け、かつ、該防火シャッターには、該防火シャッター先端部1aと、閉塞端部との間の隙間部分を覆う,耐火性のスカート3を装着したことを特徴とする防火シャッターにおける安全構造。 
       
      【特許請求の範囲】 
      【請求項1】 
      緊急時に、温度・煙等を感知して閉塞する防火シャッターにおいて、該防火シャッターが降下・閉塞する閉塞端部より、一定の隙間を保持するため、防火シャッターの降下を中途で停止させるストッパー手段を設け、かつ、該防火シャッターには、該防火シャッター先端部と、閉塞端部との間の隙間部分を覆う,耐火性のスカートを装着したことを特徴とする防火シャッターにおける安全構造。 
      【発明の詳細な説明】 
      【0001】 
      【発明の属する技術分野】本発明は、防火シャッターにおける安全構造に関する。 
      【0002】 
      【従来の技術】従来、防火シャッターは、建築物の通路等の開口部に設けられ、火災発生の際、延焼を防止するために、温度あるいは煙を感知して、自動的にシャッターが降下し、燃焼物を遮断することにより、火災による被害をできるだけ少なくすることを目的とした装置であり、確実に機能すれば大変便利な装置となる。 
      【0003】しかし、近年、感知装置が異常に反応することにより、誤動作により防火シャッターが降下してしまい、思わぬ事故が発生しており、特に、学校等においては、生徒の生命が失われる等悲惨な結果となっている。 
      【0004】 
      【発明が解決しようとする課題】そしてこの発明は、従来どおり、緊急時〔火災発生時〕はもちろん、また、誤動作によって、防火シャッターが降下した際に、該防火シャッター端部と閉塞端部との間に隙間を保持するようストッパー手段を設けて、安全性を確保するとともに、この隙間部分には、火災時の防火性能を従来の装置と比べても充分か、あるいは、それ以上の防火性能を有する防火手段を施しておくものである。 
      【0005】 
      【課題を解決するための手段】そこでこの発明は、以上のような課題を解決するために、この発明は、従来どおり、感知機能によって防火シャッターは降下はするが、正常に動作する場合はもちろん、例え、誤動作した場合でも、防火シャッターが完全に閉塞端部まで降下することを、ストッパー手段によって妨げ、常に、防火シャッター先端部と閉塞端部との間に隙間を保持しておくことにより、事故を防止しようとする防火シャッターの安全構造を開発することにある。 
      【0006】 
      【発明の実施の形態】以下、図面とともに本発明の一実施例を詳述すると、緊急時に、温度・煙等を感知して閉塞する防火シャッター(1)において、該防火シャッター(1)が降下・閉塞する閉塞端部(X)より、一定の隙間を保持するため、防火シャッター(1)の降下を中途で停止するストッパー手段(2)を設け、かつ、該防火シャッター(1)には、該防火シャッター先端部(1a)と、閉塞端部(X)との隙間部分(Y)を覆う,耐火性のスカート(3)を装着したことを特徴とする防火シャッターにおける安全構造より構成される。 
      【0007】尚、ストッパー手段(2)は、既存の防火シャッター(1)にあっては、該防火シャッターの両端部が案内される溝(Z)の中途に、それぞれ充填して閉塞する金属片を設けたものであり、防火シャッターが、金属片が装着された箇所以上、降りないよう構成したものであったり、また、新設の防火シャッターであれば、防火シャッター(1)の両端部が案内される溝(Z)が、中途で閉塞させたものであってもよく、また、溝(Z)に、閉塞端部(X)から上部に向けて、ロッド(棒状物)を装着、あるいは挟持したものであってもよく、要するに、防火シャッター(1)を中途で停止させ、それ以上降下しないで、隙間を保持するものであれば、特に限定しない。 
      【0008】そして、隙間部分(Y)とは、具体的には、約50cm程度あればよく、誤って、防火シャッター(1)が動作しても、この空隙部分を利用して逃げたり、仮に、誤動作中の防火シャッターの下で転んでも、防火シャッター先端部(1a)と閉塞端部(X)との間の隙間部分(Y)が常に確保されているため、挟まれて怪我をしたり、圧死することもなく安全である。 
      【0009】さらに、耐火性のスカート(3)は、一枚物であってもよく、また、少なくとも閉塞端部(X)付近は、縦方向に複数のスリット(3a)を形成して、作動時には通り抜け易いよう構成してもよく、複数枚に分岐された各スリットの部分は、防火機能が薄れないよう、一部互いに重なり合うよう構成するものである。 
      【0010】 
      【発明の効果】この発明によると、防火シャッターは、その案内溝にストッパー手段を設けたため、下部より一定の隙間部分を残して停止するため、正常作動の際や、誤動作が生じても、この隙間を保持することによって、シャッターに挟まれて怪我をしたり、場合によっては圧死する等の事故はなくなり、また、隙間部分には耐火性のスカートを設けたため、そのスカートをくぐって逃げることもでき、また該防火スカートが火災時には延焼を防ぐことができる等、極めて有益なる効果を奏するものである。 
       
      【図面の簡単な説明】 
      【図1】本発明の一実施例を示す一部欠截正面図ある。 
      【図2】本発明の一実施例を示す一部欠截断面図である。 
      【符号の説明】 
      1 防火シャッター 
      1a 防火シャッター先端部 
      2 ストッパー手段 
      3 耐火性のスカート 
      3a スリット 
      X 閉塞端部 
      Y 隙間部分 
      Z 溝 
       
       
      【図1】 
       
        
       
       
      【図2】 
       
       
        
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